「近いうちの返事を待ってるよ」
「はい・・・」
圭くん、あたしの気持ちが定まるまで、待つって言ってくれてたのに、全然待つ気なんてないじゃない!!
それどころか、日が経つにつれ、あたし、どんどんと追い込まれていっている気がしてならないんだけど――…
もしかして、あまりにもうだうだと先延ばしにしているから、早くあたしが決意するように誘導している?
・・・誘導って言葉とは違う気がする。
そう…。
まさに外堀から埋めていき、あたしのことをどんどんと追い詰めて行っている感じ。
あたしを捕獲する罠をあちこちにばら撒き、自分の思う方向へと導いて行っているような………
恐る恐る圭くんを見ると、圭くんは横目でチラリとあたしを見る。
あたしと圭くんの目ががっちりとあった瞬間、圭くんは明らかに悪だくみしているような黒い笑みを浮かべた。
思わず、圭くんから視線を逸らし、窓へと顔を背ける。
「茅乃…。お前は自分で気にするほど、ガキっぽくなんてないからな」
―――え…?
いきなり、圭くんが何を言ったのかわからなかった。
話の流れからも何の前触れもなく言ったその言葉。
それも、軽く流すように言われた言葉。
あたしは窓の外へと向けていた視線を顔をぐるりと回して、圭くんへと向く。
「ほら。もうすぐ、お前の家だぞ」
「え? あ、うん…」
見慣れた景色に、あたしはコクリと頷くものの、今の言葉は一体なんだったんだ?と訳がわからない状態。
もしかしてあれって、圭くんなりの気遣い?


