「わかった…。お前がどれだけ鈍感かっていうのは、よ~くわかった」
「だから、鈍感って!」
言い返そうとしたところで、鼻先に指を突きつけられる。
「お前、愛想ないんだよな?」
「ん? う、うん…」
愛想はないと思う。
自分でも、明るくないし、自分から人の輪に入ることも明るく会話をすることも苦手。
どちらかというと、相手が話題を振ってくれて、それを黙って聞いているほうが楽…という感じ。
初対面の人間には、警戒とか入っちゃうし。
だから、愛想は全くといっていいほどない。
逆に、真澄はすっごく愛想いいんだよね?
好奇心もすごく旺盛だし。
だから、真澄とあたしで足して2で割ったぐらいがちょうどいいぐらい。
愛想がないのは自分でもよ~くわかってるけど、なんか、面と向かって圭くんに愛想がないことを指摘されると、ちょっとムカつく。
あれだよ、あれ。
わかっていることでも、人に指摘されると素直に受け入れられないってやつ。
ムカつきながらも、仕方なく頷く。
「お前はそのまま、愛想がないままで行け」
「はあ?」
「下手に愛想をよくしようとか思うなよ」
なんだ、それ。
普通、そこは“少しは愛想よくしたほうがいい”とかアドバイスをくれるところじゃない?
それを、“愛想をよくしようとするな”なんて。
「なんで?」
絶対に何かあると思って聞くと、圭くんはフッと鼻で笑った。


