プンすか怒っていると、突然、笑いを止めたかと思うと、圭くんは聞いてくる。
『で?』って、何?
「え? なに?」
「『なに?』って、お前が研究室を出た時から、不機嫌な顔をしていた理由だよ」
「え~…」
その話はすっかり流れたと思ってたよ。
まだ、継続中だったわけ?
「―――お前、下手に誤魔化そうとするなよ。お前の考えてることなんて、すぐに顔に出てばれるんだからな」
どう誤魔化そうかと頭を捻らせようとしたところで、先に忠告されてしまった。
ここまでタイムリーだと、本当にあたしって思ったことが顔に出るんだと認めざるを得ないじゃない。
それに……
悔しいけど、圭くんのほうがあたしよりも一回りも二回りも上手(うわて)だ。
その事実は、どうしても覆せない。
こういうところ、経験と言うか年の功というか。
「ハァ…」
一つため息を吐いてから、あたしは仕方なく、圭くんに話し出した。


