気づいた時には遅かった。
あたし、いくら圭くんが仕返ししてくるからって、悔しいからって………、自分で嘘をばらしちゃった~~~!!!
「あ、あの、その…、これには、いろいろと、事情がありまして……」
一言一言言いながら、あたしは徐々に一歩ずつ後ろへと下がっていく。
だけど、今まで急いでいたはずの圭くんも、同じようにあたしが一歩下がれば、一歩近づいてくる。
「ほ~…。その事情とやらを、詳しく聞かせてもらおうかな~? 俺に嘘を吐かなければいけなかったという理由をな」
ひぃいいいいい!!
きょ、恐怖!?
じ~っと鋭い視線をぶつけてきていた圭くん。
その圭くんの視線を真正面から受けながら、あたしには冷や汗が浮かんでくる。
だけど、ジッと見ていた圭くんはフッと笑うと、「まあ、はじめからわかってたけどな…」と呟く。
「・・・え?」
「とにかく、こんなところで時間食ってる暇はねぇんだよ。ほら、行くぞ」
今度は腕を掴まれてしまったことで、もう、逃げることなんてできない。
あたしはしぶしぶ「はい…」と力なく返事をしてから、圭くんに連れられるままに歩いていった。


