「切ったら、すげぇショック」


「えっ!?……じゃあ、切らない!!」


「フッ、そうしてくれ」


杏花は安心したのか、少し笑顔に。


ホントに分かりやすいヤツ。


まぁ、そこが可愛いんだがな。


俺は柔らかい杏花の髪を優しく梳いて…


「杏花?」


「ん?」


いつもの如く、顔を上げた杏花にキスをする。


杏花は余程思い込んでたのか…。


悩みが解決して、ひと安心したようで。


俺のキスに“物足りない”と言わんばかりに吸いついて来た。


フフッ。


マジで俺をどこまで虜にしたら気が済むんだか。


俺は杏花の後ろ首を支え、さらに深いキスを仕掛ける。


杏花は俺の背中に手を回し、俺は杏花に覆い被さるように。


柔らかい杏花の唇は俺を誘い、


俺の舌先はどこまでも杏花を追い求める。


今宵もまた……


俺は理性と無縁の世界へと誘われる。