それに俺は十分杏花を見てる。


ってか、杏花以外目に入らねぇし、眼中にない。


“もっと”って、俺…どんだけ見続けたらいいんだ?


穴が開くほどか?


それとも手錠でもして、いつでも隣りにいろって?


「杏花」


「………はい」


杏花は凄く小さな声で返事した。


フッ。本当にヤキモチ妬きだな。


「俺は髪の長い女が好きだぞ?」


「えっ!?」


驚いて俺の顔を見上げてる。


まぁ、ムリも無い。


俺はショートカット好きって思い込んでるし。


「それも、少しふんわりしてて…そうだな、こんな感じ?」


俺は杏花の髪をひとすくい…


「ホント?」


「あぁ」


「私に気を遣って言ってるんなら大丈夫だから…」


杏花は眉間にシワを寄せて…