杏花は俺に抱きつき、胸に顔を埋めて…


俺は優しく背中を擦り頭にキスを落とす。


すると―――――。


「要…私が髪を短くしたら…もっと好きになってくれる?」


「んっ!?どういう意味?」


「………」


「杏花?」


杏花はゆっくり顔を上げ…


「昨日も今日も…ショートカットの店員さんばかり声掛けてた」


「は?」


「それも凄く似合う美人さん」


「………」


「私もショートカットにしたら、もっと私の事みてくれる?」


「ッ!!」


おいっ!!


マジでそんな事に嫉妬したのか?


ショートカットの美人って…。


単なる店員だし、たまたま近くに居ただけで。


別に色目を使ったワケでもねぇし、


ましてや口説いたワケじゃねぇ。