「杏花……何の事言ってんの?」
「………」
「!!?」
おいおい、何で急に涙目!?
俺、何も言って無いし…してないよな?
杏花は俺の顔をじっと見つめながら…
「杏花?」
「うっ……ごめん…」
杏花は立ち上がって、寝室の方へ行ってしまった。
こりゃ、マジで何かあったな。
俺はグラスをテーブルに置いて、寝室に。
杏花は頭から布団を被り…。
俺は部屋をダウンライト1つにして、ベッドへ潜り込む。
背中を向ける杏花を優しく抱きしめた。
「杏花?」
「………」
「杏花?何かあったのか?」
俺は黙っている杏花を腕ずくで向きを変えさせ、覗き込む。
ダウンライトのお陰で、ほんの少し杏花の表情が…。
「杏花」
「うっ……んっ…」



