「おいっ、杏花。周りの人が変な目で見てるぞ?」
「へ?」
杏花は顔を真っ赤にして、急に俺の影へ。
フフッ。可愛いヤツ。
さすがにテンション高すぎたのを反省したようで…
俺の腕にくっついて大人しくなった。
まぁ、俺的には別にピョンピョン跳ねようが、奇声をあげようが気にしないが。
俺は杏花さえ、楽しんでくれればそれで良い。
俺らは腐らない物を中心に購入した。
勿論、杏花のお目当てのコーヒーも。
後は調味料やワイン、小麦粉やパスタ…。
これらは日本へ一足先に送った。
スーパーを出た俺らは…
「杏花、お腹空いただろ」
「……うん、そうね…」
「何、食べたい?イタリア料理もう飽きたんじゃないか?」
「う~~ん、別に飽きてないけど…」
「けど?」
「まだ、食べてない物があって……ダメ?」
出たぁ――――!!
杏花の“ダメ?”攻撃。俺はこれに勝てた事がない。



