「じゃあさ、杏花」


「ん?」


「何か、土産物買って帰ろう?」


「え?お土産?…元々買うつもりだけど…」


「そうじゃ無くて、詫びの品」


「………そうだね。そうしようかな…」


「まぁ、土産なんて買わなくたって気にするような人じゃないけど。それじゃ、杏花の気が治まらないんだろ?」


「………はい」


俺と杏花は街へ詫びの品を買いに行く事に。


昨日、一通り見て廻ったから歩き廻らなくても済みそうだ。


軽めの朝食を取って、ホテルをあとにした。





「何買うか決まったか?」


「う~ん、レターセットにしようかと…」


「レターセット?」


「うん。マーブル紙の専門店あったよね?」


「あっ、あそこか…」


「確か、そこにイニシャル入りのレターセットがあったんだよね」


「うん、いいかも。あそこは職人さんが1つ1つ手作りで拘って作ってるし」


「そうなの?場所、分かる?」


「あぁ、大丈夫だ」


「良かったぁ」