「俺に“モデル”をしないかって」
「へ?」
「だから、モデル!」
「は?」
杏花は予想してた内容とあまりにかけ離れていたらしく、思考が付いて来ない様子。
「だから、モデルをしないかってスカウトされた」
「ぇえええええ!?」
「シッ!!」
俺は人差し指を口元に立てて…
「ご、ごめん。スカウト?」
「あぁ、どうする?」
「どうするって?」
「雑誌の表紙って言ってるけど…」
「…………」
杏花の顔がまた曇り始めた。
やっぱり嫌なんだろうな?
「別に……要の…好きに……」
「ん?好きにしていいの?」
「うん……」
フッ。強がっちゃって…。



