ショップ廻りの合間に……
ミケランジェロ広場からフィレンツェの街を眺めた。
丘高になっていて、ビュースポットで有名。
沢山のカップルや観光客で溢れていた。
杏花は“キレ~イ”と連呼。
この旅行に来て、何度耳にしただろうか。
「なぁ、杏花。少し早いけど、食事にしないか?」
「えっ!?あっ……うん」
「ん?何かあるのか?」
「ぅうん……」
「ん?」
「……この格好でも入れる?」
「ん!?…あぁ、大丈夫だ」
「良かったぁ~」
何だ……服を気にしてたのか。
フッ、本当…庶民と言うか堅実的と言うか。
別にそんな気にするほどの服でもないのに。
「ほら、行くぞ?」
「はぁい!!」
俺は杏花の手を取り、とある店へと向かった。



