朝食を済ませた俺らは、フィレンツェの街へ繰り出す事に。
フィレンツェの街はあまり広くない。
徒歩でも十分楽しめる。
昨日は芸術系を廻ったので、
今日はのんびりショップ巡りをする事にした。
杏花はと言うと、昨日のお仕置きが相当懲りたらしく、
俺の腕に腕を絡ませ、大人しく隣りを歩いている。
まぁ、視線は相変わらずキョロキョロしてるが。
俺らはメディチ家ゆかりの“エルボリステリエ”へ。(イタリアで薬局を示す)
自然コスメや香水が沢山揃っていて、
急に杏花の瞳が輝き出した。
やっぱり…女の子なんだな。
杏花は香水の香りを1つ1つ嗅いで…
急にピタッと止まった。
「ん?杏花…どうした?」
「コレ!?」
杏花は小瓶を俺へ差し出した。
何なんだ??
俺は小瓶の香りを嗅いでみる。
ん??どこかで嗅いだ事があるような…。



