俺は杏花の手からグラスを取り、テーブルへ。


そして……杏花をそっと抱き上げた。


杏花は満足そうに俺の首に腕を絡めて…


俺の首元に顔を埋める。


「杏花?」


「ん?」


俺は当然のように杏花に顔を上げさせ


杏花の黒目がちの大きな瞳が俺の瞳を捕らえる。


俺はそっと触れるだけの優しいキスを額に落とす。


そして、それが合図となり……


杏花は自然と瞼を閉じる。


 俺は杏花の瞼に…


  頬に…

 
   鼻に…


そして、


柔らかくて可愛い唇に…


そっと口づけた。




俺は……


杏花から感じる甘い熱に酔いしれた。