「ん?……何?」
「あっ、あのね?……明日…」
「……明日?」
「うん。明日……行きたいところがあるの」
「行きたいところ?」
「うん!!」
杏花は瞳をキラキラ輝かせて……俺を見る。
ヤバい……キスしてぇ―――。
今、猛烈にキスしたい症候群勃発!!
けど、のんびり浸かってたらダウンしそうだ。
「で、どこに行きたいんだ?」
「あのね?……アマルフィ海岸って知ってる?」
「アマルフィって……夕日が有名なところか?」
「うん!!1度でいいから行ってみたい!!」
杏花は興奮のあまり、
胸元を押さえていた事をすっかり忘れ、
俺の両腕を強く掴んだ。
「いいよ。連れてってやる。明日は天気も良さそうだしな」
「ホント!?ホントにいいの?」
「あぁ。杏花を甘やかすツアーだって言ったろ?」
「キャァァア~~~ありがとう!!要、だぁ~い好き!!」