Love Trip in Italy (番外編)



俺らが泊まっているジュニアスイートは、


広い浴室に大きなジャグジー風呂がついている。


俺は杏花が髪と身体を洗っている間、浴槽に浸かる事にした。


ほんのり花の薫りが漂う湯船。


俺は目を閉じて、杏花が入って来るのを待っていた。


はぁ……マジで、一体どうしたんだ?


一緒に初めて入ったのがついこの間。


それも嫌がる杏花を押し切る形で。


一緒に入るのが楽しかったようにも思えない。


何で急に入りたくなったんだ?


もしかして、何か謝りたい事があるとか?


考えても答えは出て来ない。


残るは……おねだりか?


俺は湯を掬って顔にかけると…


「要?」


杏花の声に目を開けると、すぐ隣に杏花が座っていた。


ジャグジーのブクブク音で、隣りに来たのにも気付かなかった。


肩と肩が触れ合う距離。


それだけでもドキッとしてしまう俺。


杏花は濡れた髪を緩く纏め上げ、ほんのり赤らめた顔で俺を見る。