そして、それと対になっている同じデザインのラインピアス。
俺はそれをピアスホールにそっと通して、口づけた。
「キャッ!!……ありがと/////」
「どう致しまして」
2人で見つめ合い、自然と笑みが零れた。
「では、参りましょうか?奥様??」
「はい♪」
杏花は俺が差し出した腕に腕を絡ませて。
18時の開演のオペラ。
ローマ・オペラ座(コスタンツィ劇場)まではタクシーで5分。
渋滞を想定して、17時半前にホテルを出た。
劇場前には鑑賞に訪れた客が溢れていた。
濃い色の服装の男性陣の中に、
色とりどりのドレスを着飾った女性たち。
ふと、周りから熱い視線を感じ見回せば、
紛れも無く、ある1点に視線が集中している。
―――――そう、俺の隣りにいる杏花へ。
杏花はそんな視線に気づく事無く、
オペラ座の外観に目を奪われていた。



