杏花は委縮した感じで店員に会釈している。
あぁ~~だから、あんなに気を遣ってたのに…。
杏花を楽しませたいだけなのにな。
店員さんは杏花の表情を察知してなのか…
“自由に見て下さい”と笑顔で言ってくれた。
日本人のマナーが悪いワケじゃない。
ただ単に、イタリアの人は品物1つ1つに愛情を込めているから
気が合う人にだけ販売したいという傾向があるらしい。
まぁ、最近ではかなり少なくなって来たが…。
俺らは次に“ポルタポルテののみの市”へ向かった。
テヴェレ川の向こう、ポルテーゼ門から南に徒歩で5分。
地元の食材を中心に市場は賑わっていた。
その後は少し遅めの昼食を。
と言っても、元々イタリア人はゆっくり食事をする。
俺らが近場のレストランに立ち寄ると、
店内は大勢の人で溢れていた。
偶々運よく席に着けた俺ら。
早速メニューを手にして、オススメコースを注文した。



