「欲しいんだろ?」
「欲しいけど……今は要らないの」
「今?」
「うん。いつか…いつか、お店を持てたらね?」
「……お店?」
「前に話したでしょ?自分の作った料理でカフェみたいなお店が…って」
「あぁ、そう言えばそうだったな」
「だから、今は……リサーチ中」
「リサーチ……ね」
杏花は吟味するかのように…
1つ1つ丁寧に手に取っている。
―――――――カフェ……ね。
暫く店内を歩き廻り、杏花の足がピタリと止まった。
「コレ……」
「ん?どうした?」
杏花が急に振り返り、俺をじっと見つめ、
「要!!コレ……全部欲しい!!買っていい?」
杏花は懇願するように…
「あぁ。欲しいだけ買ってやる」
俺は笑顔で答えた。
「ありがとッ!!」



