トントントン…… 軽快な音が私の耳を犯す。 彼の手には鋭く綺麗なステンレスのナイフ。 「ねぇ、今日は何?」 「出来てのお楽しみ」 そんな回答にあたしは「ちぇ」と唇を尖らせる。 でも、やっぱり彼の指先からは目が離せなくて。