「中学生の時の話だけど………。」



あの頃、私は今よりもずっと弱かった。


……*……*……*……



「私ね、裕哉くんが好きなんだ。」


「えっ!……そうなんだ。」


私はその頃中のいい友達がいた。


佐藤紗英


成績優秀、運動神経抜群の美人な友達。


「……応援、してほしいな、」


私はそのときの紗英の言葉を断れなかった。


「…勿論だよ!」


「嬉しい…!」



紗英はにこやかに笑った。



この時、私は後悔した。



―――裕哉好きだよ。


隠していた事がこんな罰になって帰ってくるなんて。