「どうした?暗い顔して…明日は体育祭なんだからテンションあげて行こうぜ!」


裕哉があの頃と変わらないキラキラした笑顔を向ける。



「…そうだね。ペアだし、裕哉転ばないでよ?」


「妃稲こそ…!」


「どっちもどっちだろ?」



呆れながら綾が笑う。


そういえば…!



「綾のペアって誰?」



そのことを考えると胸がズキと痛んだ。



「ああ……春斗だよ。それがどうかした?」


「……男。」



ああ、そうか。


男女で組まされたのはうちのクラスだけか……


何、安心してるの?


おかしいよ…裕哉の前なのに。