「っ...。泣くなよ、俺だって。．．我慢してるんだからっ．．．。」
そういう裕哉の目からも流れた一筋の雫。
「裕哉、ありがとう...。また次の世でもあなたに出会えたら...。」
「ああ、絶対幸せにしてやる。」
誓うように、小指を絡めあった。
「だから、今だけはお前に預けるよ。....稜。」
「え．．．．！？」
裕哉はドアのほうをくるりと向き直った。
そこには複雑そうな顔をした稜が立っていた。
たぶんその表情から話を全部聞いてたんだろう。
「別に聞くつもりじゃなかったんだけど、裕哉が来いって行ってたから．．．。」
え、ちょっと待って、
なんか、頭がごちゃごちゃになりすぎて涙も止まっちゃったよ。
