「私は裕哉の命までもらって生きる必要ないよ。あの時、私が...!」
「言うな、それ以上。俺が助けたかったから助けただ。お前は何にも悪くない。...自分の命まで投げ捨てて間で助けたいって思える人ができただけでも儲け者だ」
裕哉はゆっくりと体を離した。
切ない瞳が私を捉える。
....ごめん。
私は始めて自分のした大きな過ちに気がついた。
今の私の生を否定することは裕哉の死を無駄にしたことに匹敵するんだ。
「...お前には俺の分まで幸せになって欲しいんだよ。....確かに嫉妬するけどな」
「クス」
裕哉がはにかむと安心する。
それは今も昔も変わらない。
「だから、自分が死ねばよかった何て言うな。....それが伝えたかった。」
「っ....!?ぅぅうう...っ。」
私の何かがほどけてはらはらとおちて言ったような感覚。



