それは大体半年前のことだった。
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「妃稲、あぶなぃ!!!」
ドンと背中に走る強い衝撃で私はアスファルトにたたきつけられた。
人の叫び声、パトカーと救急車の音。
血のにおい。
しばらくして理解した。
明日から秋休みとなって浮かれ気味だった私は後ろから迫っていたトラックに気づかなかったんだ....
そして、そんな私を裕哉がかばった。
「ゆ、うや?どうしたの?何で血...?」
何でかは分かっている。
でも目の前のことが信じられなさ過ぎてパニック状態に陥っていたのだ。
裕哉は外見でも性格でも女子男子問わず人気があった。
だから、私をかばって裕哉が死んだことをみんな恨むのも当然なわけで、いじめられるのも当然だった。



