「稜だよ、」





静まり返った商業室に私の声が静かに鳴る。


「え?」


「稜に、助けて欲しかった。」




私の声に恐る恐る顔を上げた稜。


綺麗だなー



顔立ちは整っていて表情は色づいている。



これだから、ファンクラブもできちゃうんだよ?



「....っ。なあ、マスクはずして?」


「...は?何でいきなりそうなるの。」



私が言い終わるか終わらないかのうちに稜にマスクをとられた。


「かえ----んんっ....っは」




深いキス。


夏の味よりも深く色づいた秋の味がした。