しかも、春斗と呼ばれた男の子は息一つ乱れていない。
すごい....
「君が、妃稲ちゃんだね。俺、春斗。」
「え、はい。どうも。」
ギクシャクしながら挨拶を交わす私たちを笑いながら稜は見ていた。
「お前ら、どこかのビジネスマンかよ。」
「いや、稜。こんな可愛い子をビジネスマンにするにはもったいなさ過ぎるよ。どっちかというとモデルか女優さんかな~。」
春斗くんは人懐っこそうな笑顔で微笑んだ。
これこそ、世で言う社交辞令なのかな。
「えっと、社交辞令ありがとう。でも、私可愛くないから...」
私がそういうと春斗君はびっくりした顔をした。
可愛い顔が盛大に崩れてるよ。
「稜、このこ自覚してないの?」
「ああ、やっかいだろ?」
そんな会話が交わされていた。



