【完】恋愛コンプレックス




その後姿をぼーっと見ていた。


線の細い体だけど、さっき腕を捕まれた時の力。



しっかり、筋肉はついているんだろうなーとか、


あのスタイルと顔だから、女子から人気あるんだろうなーとか。



無意識だよ?


無意識に!!


考えてたんだ。



「妃稲!」


「ぅわっ!!...。なんだ、京香か。」



後ろからいきなり声を掛けないでよね。


「なんだ?なんだって、ずいぶんな口の利き方ね?」


「ひっ...!すいませんっ。」


勢いあまって謝ってしまった。



さすが、泣く子も黙る、鬼京香だわ。