【完】恋愛コンプレックス




「これだけ、言うよ。コンプレックスの大きな原因が私の口なの。」


「....。」



もう聞き返してくることはなかった。


「っていう事だから、家に戻---」


「...てやるよ。」



「え?」


その声はくぐもっていて聞こえづらくて聞き返した。



「お前のコンプレックス、俺が治してやるよ。」





「は....?」



耳を疑って、見つめあうこと数秒。


「馬鹿じゃないの?」


無理に決まってるでしょ?


「馬鹿じゃない。コンプレックスは治せるんだよ。簡単ではいけどな。」



にこっと笑った顔は不敵で無意識に胸がなった。