「はあ、いやな夢見たなー。」 まだ、外は暗いらしく部屋が明かりを求めている。 カチッ--- 机の電気をつけると、写真たてが怪しく光った。 「裕哉。」 いとしい人の名前を呼ぶ。 何度、呼んでもあなたは帰ってこないのに。 誰のせいで? 他でもなく私のせいで。 「前に進まなきゃ。」 私が転校してきた理由はたくさんある。 一つは、裕也を忘れるため。 裕哉との思い出がたくさん詰まった場所じゃ忘れられないから。 もう一つは、 いじめから逃れるため。