「おーい、稜君こんなところにいたんだ。今から資料整理するんだけど...。」



後ろから、国語の担当教師に声をかけられた。


うぜえ。


嫌いだ、女も、教師も。




でも、俺は、


「はい、先生喜んで手伝います。」



にっこりいつもみたいに笑うんだ。


もう一つの顔をしまって...。



明日が楽しみだな。



少し、自然に微笑んだ俺に教師が首をかしげたことに気づかなかった。



[発芽~Germination~]