「はい、予防予防!マスク!」
「...!お前、まさか、また...。」
稜の顔が見る見るうちに青ざめていった。
「違う違う!私はもう逃げないよ。...そばに稜がいてくれるから。逃げたくない。これはただの風邪予防用。」
なんだと稜は笑った。
私はもうきっと後は振り返らない。
だって今までのどの出来事が抜けたって今には繋がっていかないんだから。
いいことも悪いことも今では大切な私の足跡だから。
私は前を向いて歩いていく。
「稜。」
「ん?」
「っちゅ...」
稜の顔が赤らんだ。
「なっ、不意打ちは違反だぞ!」
今ではこんなに上手に笑える。
ダイスキだよ、稜...
これからもずっとね!
☆END☆



