稜SIDE



「久しぶりだね、稜。」




「そうだな。元気か?」




俺と晴香は近くの公園のベンチに腰を落としていた。



心地よい沈黙が流れる。



そういえば、妃稲無理してたよな。



無理に笑顔作って...



苦手なくせに。



「彼女?さっきの子...。」



「うん。」




晴香はその答えを聞くと少しだけ淋しそうだった。


お前は何も変わっていないんだな。



あのころから...



淋しがりの癖に大切なものを手放して結局いつも淋しいまんま。