「ほら…腕回せよ。つかまって」 「えっ…ありがとう。」 恐る恐る腕を回した。 あったかいなんて言うのかな? 理性? が、壊れそう。 心臓がバクバクしてメリーゴーランドどころじゃない。 「日高、もっと。」 「えっ?」 「もっと強くつかまれよ。」 っ……! そんなこと言われたらそうしちゃうよ? 私、少しだけ自惚れちゃうよ? その自惚れを急かすように綾は後ろを振り向いた。 「好きだ。」 その一瞬だけ陽気なメロディーやメリーゴーランドの浮遊感がなくなった。