でもそれから1ヶ月くらいしたとき裕哉は死んだ。 「みんな言うの。私の唇は不幸を呼ぶって。私が唇で誘惑したって。……」 私をそっと抱きしめた綾。 それは、裕哉の抱きしめ方とよく似ていた。 でも、やっぱり違うって分からせてくれる。 「……だからマスクしてるのか?お前が裕哉と付き合ったから…?」 「…うん。私といると不幸になるのっ、」 もし、裕哉と出会わなかったら裕哉は今でも生きていただろうし。 紗英も裕哉と…