【完】恋愛コンプレックス



「そんなくだらないこと止めろよ。」





頭上から声が降ってきた時ライターの炎は消えていた。



「裕哉…………!!」



そこには少し遅めの登校を果たした裕哉がいた。



「っ!裕哉、違うの。これは…!」



紗英は取り繕うと無理に笑った。



私が裕哉を見ると柔らかい笑顔が返ってきた。



「良かった。間に合って…。伊東から玄関で話聞いて…」


伊東とは私が以前告白された男の子。


彼を見ると少し目に涙を溜めていた。