たった一試合、君と私の甲子園

「で、なんで俺の名前知ってんの?」


「ええっ!?
い、いや・・・」


友美テンパってる、フフッ。



「この子、あなたのファンなんです!!
中学時代からずっと。」


「ちょっ、ちょっと美優!!」


私がそう言うと、
友美は慌てて私の腕を掴み

「なんでそんなこと言うんよっ。」

と、小声でそう言い私を睨みつけた。



「ええやん、ホンマのことやろ?」


「ああ・・・そう言えば思い出した。
いつも試合観に来てた子やな?」


「ええっ!? 
は、はい・・・」


「俺らの試合観に来てくれてたんや?」


「はい・・・」


「そうやったんやぁ~・・・
いや、野球好きな子なんやろなぁ~
とは思ってたんやけど。」


えっ!? マジで!?

毎回観に来てるのには気付いてて、
自分を見てるかは気付かなかったの?

この人鈍感!?