私たちはグランドの真ん中で花火を始めた。


「こんなとこで本当にやっていいの?」


「今日だけ先生が大目に見てくれるって、
そのかわり打ち上げ花火はあかんけど。」


「そう。」


男女合わせて20人くらい、
野球部と女子バレーだけだ。


まさかこうやってみんなで花火ができるなんて
思ってもなかった。


なんだかうれしい・・・


「美優、はいこれ。」


「えっ!?」


友美が何種類かの花火を私に手渡した。


「佐久間くんとどうぞ。」


「友美・・・ありがとう。」


美優は花火を受け取ると
スキップするような気持ちで
宏大の元へと向かった。