「階段は走るなよ?」


「えっ!? 
あっ、はい・・・」


「フッ、じゃあな。」


彼はまたニコッと微笑み、
私たちに背を向け歩き出した。



「あっ、あの・・・」


「んっ!?」


私はそんな彼を思わず呼び止めた。



「あっ、ありがとうございました・・・」


私は彼に小さく会釈して
お礼を言った。



「ええよ。」


そんな私に彼はまた笑顔で応えてくれた。



なんなんだろう・・・

この胸の高鳴りは・・・