808号室。



君の病室。



あの日から私は毎日通っている。



「優也、来たよ」



「いらっしゃい」



「うん…」


「エミ、今日はどんな1日だった?」


「普通。」


「そっか」


私とは正反対の優也。


いつも優しくあいづちをうってくれる。


「エミ…はさ、いつもクールだね。」


「…別に」



扉が開いた。


「優也くん、検査の時間だ。」


「はい」


お父さんだ。最悪。


「笑美理、いたのか」


「あんたには関係ない」


「…優也くん、行こう」


「エミ、また"明日"ね」


「…うん」




正直行きたくなかった。



けど約束をしてしまったから。



あの日 優也に言われた


『俺の為に生きてよ。毎日俺に会いに来て。』




これから私は神崎優也の為に生きる―――……。