遥斗は自分の心に何度も言い聞かせた、大丈夫、大丈夫、と。

間違いなく、今回は的中できたはずだ。

もしこれで指定人物不適合だった場合、そのときは潔く諦めよう。

もう権利はないのだから。

もしあったとしても、自分には永遠に当てることはできないだろう。

そして、答えは出た…。

遥斗は確信を持っていたが、やはり心境は恐怖の塊であった。

ここで違っていたら、本当に終わりだ。

遥斗は覚悟をし、モニターを見た。

そして……"指定人物適合"。

遥斗は操り人形の糸が切れたかのように、椅子に崩れた。

「終わった…終わったんだ……」

するとスピーカーから声が漏れる。

「クリアオメデトウゴザイマス。他ノ参加者ガ終ワルマデ、シバラク御待チクダサイ」

遥斗はモニターを確認すると、下の方に"相手から質問がくる可能性があります"と書かれていた。

クリア者、ゲームオーバー者が誰かの指定人物だった場合、そのまま退出されても困るから、このような処置を取っているのか。

遥斗は疲れた身体をそのまま椅子に預け、終わるのを待った。

ようやく、今までの日常に帰れる、そう信じて…。