『玲さ…何かあった…?』
「…ほぇ?」
何かあった…って?
『いや、だからさ、何かあったのかなーって。俺のこと見つけたのに、こっち来ないし…あ、何もなかったらそれでいいんだけど!』
「…っえ…あ…何もないですよ…?」
やばい…また泣きそう…!
だって嬉しすぎる!
「こっち来ないし」って自意識過剰だけど(笑、私のこと心配してくれて、用事?が終わった後に電話してくれたんだよね…?
『…ほんとに?』
「はい!ほんとですよっ!それより冬哉先輩が私に電話してくれた事がっ…」
『きしょっ(笑!…でも、玲…泣いてなかった?』
「…泣いて…?そんなわけないじゃないですか〜!先輩と帰れないのは、すっっごく寂しいですけど!あは」
『…そう?』
―びっ…くりしたぁ…
泣いてたの…気づいてくれてたんだ…。
でも、今さらいうことでもないし…。泣いてた理由も独占欲強すぎな理由だし…。
嘘つくのは許して下さい…
それよりも…冬哉先輩のその気持ちが嬉しいよ…!

![Rainbow Love Story [短編集]](https://www.no-ichigo.jp/assets/1.0.787/img/book/genre1.png)