「狭山先輩のこと信じてないの!?」
「信じてるよ…?」
「なら別に気にしなくていいじゃん!そんな少し一緒に帰れないってだけで!」
「…そ―なんだけどぉ」
「狭山先輩にだって用事の一つや二つあるでしょうよ」
「わかってるよ…?わかってるけどさぁ…」
私だって、そこまでばかじゃない
先輩には先輩の用事があることくらいわかってるんだけど…
「だったらなんなの?」
「なんか不安なんだよね」
冬哉先輩が去り際に言ってた言葉のこと考えちゃって
やっぱりホワイトデー面倒だったかな?とか、ほんとはずっと一人で帰りたかったんじゃないかな、とか…
私に付き合わせちゃってるだけなんじゃないか って

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