天神学園高等部の奇怪な面々28

「待ちなさいよ!」

虹華の呼びかけに、ビクリとなって立ち止まる。

まだ何か文句でも言い足りないのだろうか。

長い間大切な事を黙っていたのだ。

それはそうかもしれない。

そう思って振り返った優は。

「……!」

違和感を感じた。

虹華の髪の色が赤い。

…彼女は気分が憂鬱な時や悲しい時は、寒色系の髪色になる筈だ。

なのに、何故今は髪が赤い?

暖色系の色の時は、寧ろ気分が高揚している時の筈…。