「「まぁある意味」」

同じ返事をする魚尾とこはく。

「無口少女さんは、1年の時から龍太郎さんを追いかけてますからねぇ…」

「さっさと告っちゃえばいいのにねぇ…その方が回りくどくなくていいのに」

魚尾とこはくの意見を聞きながら、虹華は頬杖をつく。

「上手くいってほしいですねぇ…龍太郎先輩と無口少女先輩、何だかんだいって両思いっぽいんもんなぁ…」

スゥッ…と赤色に変わる虹華の髪。

他人の恋愛を成就させる能力も持つ彼女の力が、発現しているのかもしれない。