天神学園高等部の奇怪な面々28

『だ、駄目だよ龍太郎君、ここで奥方先生と喧嘩なんて!』

「そうですよ龍太郎先輩!こはく先生は身重なのに!」

無口少女と虹華が止めに入るが。

「バカヤロウ、こんなとこで喧嘩なんか売らねぇよ」

荒く息を吐いて、龍太郎はもう一度椅子に座る。

「これでも老師の下で精神修養もしてんだ…多少の分別くらい弁えてらぁ」

「……」

龍太郎の言葉に、和音が、魚尾が、バルナが微笑む。

馬鹿は馬鹿なりに。

龍太郎も成長はしているらしい。