天神学園高等部の奇怪な面々28

と、そこへ。

「そんなに根を詰めては体によくありませんよ~♪」

夏の暑さを吹き飛ばすような、爽やかで涼しげなバイオリンの音色。

気がつくと、教室の入り口には和音と無口少女、レイニーボーイの三人が立っていた。

三人の手にあるのは、人数分の弁当が入ったバスケット。

「家庭科室をお借りして、昼食の弁当を作ってきました。よかったら皆さんでどうぞ」

ニッコリ微笑む和音。