バルナが少し休息をとって、また教室に戻ってくる。

その間、毒舌とこはくが生徒の面倒を見ていた訳だが…。

「っ…はぁあぁあぁ…」

こはくがセクシー且つ失意の溜息をつく。

「エンリィさん、龍太郎さん、お願いだから真面目にやって下さいよ」

「失敬だな奥方!俺ぁいつだって真面目にやってるっつの!」

反論する龍太郎に。

「……龍太郎さん、『まじめ』って漢字で書いてみて下さいよ」

こはくがトントンとノートを指先で叩く。

「……」

眉を顰め、自信なさげにシャーペンを走らせる龍太郎。

『魔絞め』

何だ、その窒息しそうな絞め技。