天神学園高等部の奇怪な面々28

血涙を流す龍太郎の横で。

「いいでしょう」

エンリィが大袈裟な動きで前髪を掻き揚げる。

「基本こそ最強…僕とした事が、毒舌先生の言葉に初心忘れるべからずと教わった気分ですよ。新世界の神と呼ばれる僕ですが、確かに基礎を怠る訳にはいきません」

黒板に貼り付けられた平仮名の早見表を前に、エンリィはニヤリと笑う。

「見るがいいです、新世界の神にかかれば、平仮名すら言霊の力を持つ!」