驚いている龍太郎の傍らから。
「ほら、魚尾(うお)君、教室に入りなさい。補習始めますよ」
バルナがパンパンと手を叩き、誰もいない廊下に向かって言う。
しばらくして。
「はぁい」
チャポ…。
水音を立てて、教室の床から男子生徒が顔上半分を覗かせた。
まるで湯船に潜っているかのよう。
彼はそのままゆっくりと、蒼い瞳と深緑色の髪、189センチの痩躯を現して席についた。
彼が魚尾。
天神学園3年生である。
「ほら、魚尾(うお)君、教室に入りなさい。補習始めますよ」
バルナがパンパンと手を叩き、誰もいない廊下に向かって言う。
しばらくして。
「はぁい」
チャポ…。
水音を立てて、教室の床から男子生徒が顔上半分を覗かせた。
まるで湯船に潜っているかのよう。
彼はそのままゆっくりと、蒼い瞳と深緑色の髪、189センチの痩躯を現して席についた。
彼が魚尾。
天神学園3年生である。


